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審判は石ころ?球界に残る誤解



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 まさかの珍プレーだった。2日に行われた交流戦、DeNA-ソフトバンク戦(横浜)の七回2死満塁、1点ビハインドのソフトバンク・柳田の打球は二塁近くにいた渡田塁審に当たり、センター方向に転がった。三塁走者が生還、逆転となる二塁走者も生還したが、球審は「ボールデッド」を宣告。1点しか認められなかった。

 問題が起きたのはこのあとだ。抗議に出たソフトバンクの工藤監督は、一度ベンチに戻ったあとで野球規則を握りしめ、再び球審のもとへ。審判員に球が当たった場合は試合が継続される「インプレー」であると解釈したとみられるが、結果的にはバツの悪い思いをしたに違いない。

 またCS放送していたTBSは、ベテランアナウンサーが「審判は石ころと同じです」と連呼。インプレーであると説明し、解説の佐々木主浩氏も同調する意見だった。

 野球規則5・09は「次の場合にはボールデッドとなり、走者は1個の進塁が許されるか、または帰塁する」と規定。その項の(f)で、「内野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者または審判員に触れた場合、あるいは内野手(投手を除く)を通過していないフェアボールが、審判員に触れた場合-」としている。簡単にいえば、内野手より前にいる審判員にボールが当たった場合はボールデッドになる。

 その後、塁審がマイクで場内に説明したが、ネット上では放送中から「ルールも知らないのか」といった厳しい批判も散見された。審判員が所属する日本野球機構(NPB)では、TBSに抗議。同局は翌日の同カードの放送時、野球規則の条文をテロップで出した上で、別のアナウンサーが「あたかもミスジャッジであるかのような発言がありました…」と釈明した。

 今回の一件の根底にあるのは、報道関係者も含む球界にある“思い込み”だ。

 1982年の日本シリーズ西武-中日の第5戦、中日攻撃の三回2死二塁。一塁線を抜けた打球が一塁塁審の足に当たり、二塁手の前に転がった。本塁突入しようとしていた走者は慌てて三塁に戻ったが間に合わずアウトになった。当時、ボールが当たった塁審が「審判は石ころ(と同じ扱い)」であり、インプレーであると説明したことが、のちに「石ころ事件」として球界に認識されることになる。

 今回は、この「審判に当たればインプレー」という思い込みが招いた不幸な結果といえる。

 内野手出身のDeNA中畑監督は「あれはボールデッドでしょう」と理解していた様子。内野守備コーチの中にも「知っていた」という一方で、「球審の合図まで分からなかった」と正直に打ち明けた人もいる。別の局のアナウンサーは「ルールの把握は難しいが、大事であると改めて思い知らされた」と話した。

 ただ、制度上の問題を指摘する意見もある。そもそも走者がいる場合に塁審が二塁近くに立つようになったのは、審判が4人制になって以降。今回も「あの位置に立つならよけるべき」と口にするコーチ、球界OBは少なくない。

 ある球界OBは「審判とルールの話をする機会はキャンプのときくらいだが、それも二段モーションについてなど。こうしたルールの確認をする機会を設けたほうがいいかもしれない」という。また別のOBも「基本と思うが、野球規則は一読しただけで分かるような文章にすべきでは」と投げかける。

 NPBの井野修技術委員長兼規則委員は「ボールはよけるのが前提。当たった渡田も恥ずかしい思いをしたはず」とする。一方でOBが指摘する規則の文章についても、「確かに読んですぐには分からない。来年の改訂で、もっと平易な文章にできないかということを検討している」と明かした。

 今季は5月4日の広島-巨人戦(マツダ)でも、インフィールドフライをめぐるルール解釈で、タッチアウトにしなかったためサヨナラになる珍プレーがあった。いずれもまれなケースとはいえ、選手や首脳陣、そして審判員にすれば笑えない事態だ。もちろん、伝える側にとってもルールを把握することの大事さを痛感させられるシーズンといえる。(芳賀宏)

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引用:審判は石ころ?球界に残る誤解


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